先ほど、お客さまから指輪のサイズ直しをお預かりしました。
実はこのご依頼、一度お断りさせていただいたんです。
お電話でお問い合わせ頂いて、素材を伺いましたら
「シルバーに金メッキ」との事で。
ちょっと難しいな、と辞退させて頂きました。
シルバーだけでしたらお直し承るのです、問題は「メッキ」
サイズ直しは火を使いますのでメッキがかかったものは難しいというか、とても手間がかかるんです。
工賃は素材がどうであれ、かかるものです。
なのでシルバーだとかなり割高に感じられると思います。
ウチでお作りしたものではないのでお受けできない理由をご説明してお断りさせて頂きました。
しかし、その時のガッカリしたお声が気になって、心苦しくて。
若い女の子でした。
きっと思い入れがあるんだろうな。
直して着けたかったよね。ごめんなさい。と
なんだかとても気になって。
翌日、お節介かも。と思いながらもお電話してみました。
「実物拝見して、ですが。お力になれるかもしれません」
その時の電話越しにもわかる嬉しそうなお声を聞いて、お電話差し上げて本当によかったと思いました。
改めてお約束して先ほどお会いしてきました。
伺えば、つい先日のお誕生日に彼からもらった指輪のサイズが合わず、直したかったとの事でした。
それは直したいですよね。
うんうん、わかります。
販売する側は忘れがちですが、ジュエリーには2つの価値があります。
1つは素材が持つ「素材価値、換金価値」これは誰にとっても同じ価値です。
もう1つはその方だけの「思い入れ」パーソナルな価値です。
ジュエリーは素材の価値がありすぎてパーソナルな価値が忘れられがちです。
しかし、大切な方にもらったジュエリーはいくらのものでもその方にとってはとても価値があります。
私はジュエリーに纏わる記憶が幸せな記憶であったらいいな、と心から思います。
そういう記憶がこれからに繋がっていくから。
今日、お会いして安心したような笑顔を見られて本当によかったです。
全てのご修理にご対応できるとは申し上げられませんが、お困りの方、諦めてしまう前に一度ご相談くださいませ。
